薬用美白成分
まず、薬用美白化粧品の成分として厚生労働省から承認を受けた
薬用美白成分6種を解説します。
薬用美白成分【01】:
ビタミンC誘導体 通常のビタミンCは、化粧品に配合すると、壊れやすい性質を持っています。
さらに通常のビタミンCは親水性(水に溶けやすい性質)なので、皮膚の角質の成分ケラチンにはじかれてしまいます。よって通常のビタミンCを肌に塗っても、肌内部でビタミンC本来の機能を発揮することはまったく期待できません。
そこで、このビタミンCを、成分安定性があり、肌への浸透性に優れた『
ビタミンC誘導体』にして、化粧品に配合しています。
なかでも、
リン酸型ビタミンC誘導体は、皮膚内でビタミンCへスムーズに分解されるため注目されています。
コウジ酸やプラセンタエキスの使用が規制されたので、この
ビタミンC誘導体を使う化粧品メーカーが増えています。
なお、
サプリメントなどで体の中から美白するには、通常のビタミンCの服用でも非常に有効です。
薬用美白成分【02】:
プラセンタエキス 「胎盤」から抽出した美白成分です。
アミノ酸やミネラルなどが豊富に含まれています。
人間のもの以外にも、ウシなどの「胎盤」からも抽出されて利用されてきました。
しかし、現在、ウシ等由来の原料のものについては、BSE(狂牛病)との関連で規制されています。
それ以外の
プラセンタエキスについては、規制はありません。
薬用美白成分【03】:
アルブチン アルブチンは、ハイドロキノンを安定化させた誘導体で、資生堂がコケモモや洋ナシなどから発見し、特許を取得していた美白成分です。
皮膚のメラニン色素を作るチロシナーゼ酵素の活性を阻害してメラニンの生産を抑えます。
ただ、
アルブチンは肌に浸透しにくいという欠点があったので、浸透力を高め、高い美白効果が得られる工夫がされました。
現在は、資生堂の主な特許が切れたため、コーセーやロート製薬などもアルブチンを採用しています。
薬用美白成分【04】:
ルシノール ルシノールは、ポーラが開発した美白成分で、ハイドロキノンと似た構造を持っています。
メラニン色素を作るチロシナーゼ酵素の活性を阻害してメラニンの生産を抑えます。
肌への浸透性にすぐれ、成分安定性も高いです。
そして、ハイドロキノンと同じぐらいの効果がありながら、副作用がないことから承認を受けました。
薬用美白成分【05】:
エラグ酸 エラグ酸は、ライオンが開発した美白成分で、イチゴに含まれています。
メラニン色素を作るチロシナーゼ酵素の活性を阻害してメラニンの生産を抑えます。
ハイドロキノンとほぼ同等の美白効果があります。
薬用美白成分【06】:
コウジ酸 コウジ酸は昔から酒、味噌製造に従事する人の手が大変白かった事に着目して三省製薬が開発した美白成分です。
20年ほど前から幅広く使用されていましたが、近年、発ガン性の問題が指摘され、現時点では
コウジ酸配合の医薬部外品等の製造・輸入は厚生労働省より禁止されています。
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